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おでかけNote お出かけ便利帳

2018年04月02日(月)更新

旅先で子供が急病に!よくあるトラブルの解決法|PassMe!お出かけNote

石田朋子

看護師。看護学校を卒業後、医療機関に勤務。国際結婚を機にポーランドに移住。映画・音楽・本が大好きで、セルフパブリッシングと文芸サイトを運営しています。

●目次
【第1章】はじめに

【第2章】 バイタルサインを理解しよう
【2-1】なぜバイタルサインが重要なのですか?
【2-2】生命の危険を知らせる三つの兆候
【2-3】ただちに受診が必要な症状
【第3章】症状別:重症度の見分け方と応急手当
【3-1】発熱
【3-2】嘔吐
【3-3】下痢
【3-4】打撲
【3-5】出血
【3-6】鼻出血
【3-7】夜泣き、癇癪など
【第4章】旅行中に気を付けたいこと
【4-1】子供の健康状態を把握していますか
【4-2】旅行中の健康管理に気を付けて
【第5章】おわりに 〜なぜ救急の知識が必要なのか
参考サイト

 

イラスト/ワダシノブ

【第1章】はじめに

 旅先での子供の急病、心配ですね。ただちに受診すべきか、様子を見ていいのか、分からないこともたくさんあると思います。  ここでは最も気になる「発熱」「嘔吐」「下痢」「打撲」「切り傷」「鼻出血」「夜泣き・癇癪」について、緊急性を判断するポイントと応急手当についてご紹介します。  まさかの事態に備えて、ぜひご一読下さい。

【第2章】バイタルサインを理解しよう

【2-1】なぜバイタルサインが重要なのですか?

子供は大人と違って、「ここが痛い」「いつから痛い」といった症状を上手く伝えることができません。いろんなマニュアルを参考にしても、いつ、どんなタイミングで医療機関を受診すればいいのか、一般には分かりづらいと思います。

そこで参考にして頂きたいのがバイタルサインです。やや専門的な話になりますが、バイタルサインの基本を知れば、身の回りの人や高齢者が病気で倒れた時も、重症度を知る大きな手がかりとなります。

【2-2】生命の危険を知らせる三つの兆候

1)意識の有無

人間の生命を維持するには、脳と神経系が正常に機能している必要があります。大量の血液を失ったり、電解質のバランスが崩れたり、臓器不全で体内に毒素が溜まったり、身体が危険な状態に陥ると、脳も正常に機能しなくなり、意識を失ったり、受け答えができなくなったりします。

たとえば、お酒に酔った人が支離滅裂なことを叫んだり、ゴミ箱を蹴ったりするのも、行儀が悪いからではなく、血中のアルコール濃度が上がりすぎて、一種の意識障害を起こしているからです。言い換えれば、意識が清明で、正常に受け答えできる状態であれば、いますぐ生命の危険にかかわるような異常は起きていない、ということです。

乳幼児なら、たとえ高熱や嘔吐が見られても、親の呼びかけに反応し、ニコニコ笑ったり、楽しく遊んでいるようなら、もう少し様子を見て大丈夫、というサインです。もちろん、意識が清明でも、多量の出血や頻回な嘔吐など、明らかな異常が見られる場合は、すみやかに医療機関を受診する必要があります。

2)心臓の動き

心臓の拍動は、人間の生命の要です。心臓が規則正しくポンプの役割を果たし、血液を全身に安定供給することによって、すべての身体組織が正常に機能することができます。心臓の動きを知る手がかりは、主に脈拍と血圧ですが、保護者でも手軽にチェックできるのが、手首の内側の脈拍数です。手首で取りにくい場合は、肘の内側、首の付け根や太ももの付け根でも、脈拍を測定することができます。

機会があれば、お子さんが健康で安静にしている時、就寝中などに、平常時の脈拍数を測ってみて下さい。正確には1分間カウントしますが、『15秒間の脈拍数×4倍』でも、おおよその脈拍数を知ることができます。回数の他、リズム、拍動の強さなども、指先で感じ取って下さい。いつもより早い、遅いなど、変化が分かると思います。(運動直後やお風呂上がりなどは避けて下さい)

基本の数値は次の通りです。

発達段階別の脈拍

・心拍数

新生児期 120〜140

乳児期  110〜120

幼児期  100〜110

学童期以降 80〜100

出典『看護実践のための根拠がわかる 小児看護技術』株式会社メヂカルフレンド社

上記の数値を超えて、早すぎる、遅すぎる、リズムが不規則など、異常がある場合は、心臓を含む循環器系に負担がかかるような何かが起きている、というサインです。その他の症状もあわせて、おかしいと感じたら、ただちに医療機関を受診して下さい。

3)呼吸の様子

呼吸は、人間の身体に酸素を取り入れ、二酸化炭素を吐き出す、重要な機能です。 窒息や外傷や炎症などで呼吸困難に陥り、必要な酸素が全身に供給されなくなれば、あらゆる組織が機能不全に陥ります。「正常な呼吸」とは、吸ったり、吐いたり、できることではなく、「血液中の酸素と二酸化炭素のガス交換が正常に行われている状態」を指します。

ハアハアと息をしていても、必要な酸素の取り込みと、二酸化炭素の排出ができないのであれば、それは”正常”とは言いません。  呼吸器官が正常に機能し、ガス交換が行われているかどうかを知るには、呼吸数、呼吸音、唇や爪の色、血液ガスの成分などがありますが、保護者でも簡単にできるのは、呼吸数や息の仕方、皮膚の血色などです。

たとえば、子供が高熱を出すと、ハアハアと浅く、早い呼吸になります。見た目には重症感がありますが、これは身体の熱を放出する正常な反応であり、それだけでは判断になりません。そこで、ドクターは胸に聴診器を当てて、呼吸音を確認します。肺や気管支に異常があると、ヒューヒュー、ゴロゴロ、バリバリと、雑音が聞こえるからです。

また、片方の肺が正常に機能していなかったり、気管支に十分に空気が通らないと、胸の動きがアンバランスだったり、息苦しさから背中を丸めるような姿勢になったり、見た目にも異常が分かります。体内の酸素が不足すれば、唇や爪から赤みもなくなります。そうしたことも併せて、重症度を判断するのです。

保護者の側では、呼吸数の他、「息が苦しそう」「ヒューヒュー、ゴロゴロと変な音がする」「咳や緑色の痰が出る」など、息の仕方も観察して下さい。そして、唇が紫色になったり、顔面蒼白だったり、とても酸素が供給されているとは思えないような異常が見られたら、ただちに医療機関を受診します。  余談ですが、今は聴診器も通販などで手軽に買えるので、一家に一台、お持ちになると便利ですよ。
お腹の音や、心臓の音など、一般の方でも、毎日聞くうちに、家族の正常な音ぐらいは分かるようになります。お年寄りや体調の悪いお父さんの不整脈や呼吸器疾患に気付くこともありますので、興味のある方はぜひ。

【2-3】ただちに受診が必要な症状

バイタルサインの異常がなくても、次のような症状が見られたら、ただちに受診が必要です。

・ぐったりしている、笑顔がない、目がうつろ

・何度も嘔吐や下痢を繰り返し、食事や水分も受け付けない

・火が付いたように激しく泣き続ける

・手足の突っ張り、背中の硬直、全身の激しい震え

・身体の一部が真っ赤に腫れて、激痛をともなう、膿や体液のようなものが出ている

・手足の関節が、伸びない、曲がらない、変形が見られる ・出血が止まらない

 【第3章】症状別:重症度の見分け方と応急手当

ここでは子供の気になる症状、「発熱」「嘔吐」「下痢」「打撲」「切り傷」「鼻出血」「夜泣き・癇癪」について、観察のポイントや応急手当について解説します。子供の急病マニュアルは、下記のPDFパンフレットに分かりやすくまとめられています。 ぜひご参照下さい。

・『子ども救急ハンドブック 改訂第4版』 沖縄県委託「沖縄県小児救急医療啓発事業」 編集:公益社団法人 沖縄県小児保険協会 

【3-1】発熱

保護者が判断に一番困るのは『発熱』でしょう。一般に38度以上を発熱とみなしますが、子供の場合、何もしなくても、翌日には37度前後まで下がってしまうこともあり、あの熱は何だったのだろうと、首をかしげることもしばしばです。この場合も、バイタルサインを参考に観察すると、「ただちに受診」か「様子観察」か、おおよその目安が分かると思います。

発熱が見られても、水や食事を摂取し、機嫌よく過ごしているなら、あわてずに様子を見ます。  体温はそれほど高くなくても、上記にあげた「ただちに受診が必要な症状」が見られたら、すみやかに医療機関を受診して下さい。

■ 応急手当

子供の発熱で注意すべき点は、脱水症状を防ぐことです。こまめに水分補給すると同時に、電解質のバランスにも気を付け、食事やイオン飲料などで補って下さい。尿量や汗の量にも注意し、おしっこが極端に減ってきたら、医療機関に相談するようにして下さい。

発熱そのものは、病原体の増殖を抑制する為の自然な防御反応であり、ただちに解熱が必要なわけではありませんが、高熱が続くと体力を消耗し、頭痛や嘔気など、不快な症状を伴いますので、氷枕で頭部を冷やしたり、氷嚢で脇の下や太ももの付け根を冷やして、熱を下げる手助けをします。

医師から指示を得ている場合は、状態に応じて、解熱剤を使って下さい。自己判断で使用する場合は、食事や飲水量、機嫌やその他の症状を見ながら、慎重に使います。むやみに熱を下げると、かえって自然な防御機能が妨げられることがあります。

参考になるパンフレット

・『知って安心 暮らしの中の医療情報ナビ 〜子供の発熱』 東京都福祉保健局 医療政策課 

【3-2】嘔吐

子供が嘔吐した場合、慌てて流したりせず、「何を、どれくらい吐いたか」、しっかり確認して下さい。  夕食の残りか、液体か、茶褐色や緑色など見慣れないものが混ざっていないか、10秒でいいから集中して観察して下さい。何を、どれくらい吐いたか、具体的な情報が得られないと、医療者も有力な診断材料を一つ失うことになります。適切な治療に結びつける為にも、嘔吐物の観察は重要です。

次に、腹痛、下痢、発熱、頭痛など、その他の症状がないか確認して下さい。緊急性の高い症状が見られたら、ただちに医療機関を受診します。  嘔吐だけで、その他の全身症状が見られない場合は、そのまま経過を観察します。何度も嘔吐を繰り返し、水も食事も受け付けず、その他の症状も見られる場合は、医療機関を受診して下さい。

■ 応急手当

嘔吐する時は、頭を下に向け、嘔吐物が気管に入らないよう注意して下さい。寝たまま嘔吐する場合は、身体を横に向けると、誤嚥を防ぐことができます。嘔吐直後は、口をすぐぐだけにし、飲水はしないで下さい。再び嘔吐を誘発したり、次に吐いた時、水が気管に入って、むせることがあります。

半時間ほど様子を見て、嘔吐もおさまったら、少量ずつ水分を補給し、脱水状態にならないようにします。ミネラルウォーター、麦茶、イオン飲料など、ノンカフェインで、刺激のない飲み物を与えて下さい。機嫌もよくなり、食欲も回復したら、粥や麺類、リンゴなど、消化のいい食事から再開します。

【3-3】下痢

子供が下痢をした場合、どんな便が出たか、しっかり観察して下さい。色、形、固さ、回数など、情報が具体的であるほど、医療者も診断がしやすくなります。また、嘔吐、腹痛、発熱など、その他の症状がないか、確認して下さい。1〜2時間、様子を見て、下痢も下腹部の痛みもおさまってくるようなら、そのまま経過観察します。何度も下痢を繰り返し、激しい腹痛や血性の便、緊急性の高い全身症状などが見られたら、すみやかに医療機関を受診します。

 ■ 応急手当

下痢を繰り返すと、身体に必要な水分や電解質が失われ、脱水症状を起こしやすくなります。状態が落ち着いている時に、母乳、ミネラルウォーター、麦茶、イオン飲料などを与えて、水分補給につとめて下さい。お腹の痛みが強い時は、身体を横向け西、軽く膝を曲げる体位にすると、腹部の緊張がゆるみ、痛みも緩和します。

下痢や腹痛がおさまり、食欲も回復してきたら、粥や麺類、リンゴなど、消化のいいものから食事を再開します。翌日になっても、何度も下痢を繰り返すようであれば、医療機関を受診して下さい。

【3-4】打撲

子供が打撲した場合、ぶつけた場所によって対応が異なるので、次の三点に注意して下さい。

■ 頭を打撲した場合

遊具などから落ちて、頭部を強打した場合、まず意識の有無を確かめます。 「名前を呼ぶと、返事したり、声のする方を目で追いかける」「痛いと言える」「泣く」など、通常の反応が見られたら、意識ありと判断します。 「呼びかけても全く反応がない」「ぐったりして、泣く力もない」「眼球の動きがない」など、反応がおかしい場合は、すぐに救急車を呼びます。

意識の有無を確かめる時は、身体を揺すったり、顔を叩いたりしないで下さい。頸椎などを損傷している場合、深刻な問題を引き起こす恐れがあります。大きな声で名前を呼びかけること。これが原則です。

意識があり、自分で起き上がれる場合は、出血や腫れ(たんこぶ)、陥没など、異常がないか確かめます。たんこぶだけで、嘔吐や激痛などが見られない場合は、腫れた箇所を水でしぼったタオルなどで冷やし、しばらく様子を見ます。  出血している場合は、ガーゼなどを使って傷口をしっかり圧迫し、出血が止まるまで安静にします。

意識があっても、「出血が止まらない」「頭痛がひどい」「強い嘔気や嘔吐がある」「たんこぶが、どんどん腫れてくる」といった他の症状が見られる場合は、ただちに医療機関を受診して下さい。

なお、頭部の疾患は、何時間も経ってから症状が現れることがあります。頭部を打撲してから1〜2日間は痛みや嘔気などに注意し、異常が見られた場合は、ただちに医療機関を受診して下さい。

■ 胸や腹部(体幹)を打撲した場合

子供同志で衝突したり、遊具の上に落ちたりして、胸や腹部を強打した場合、意識の有無を確認し、意識がない場合は、ただちに救急車を呼びます。意識があっても、激しい痛み、呼吸困難、嘔吐などが見られる場合は、ただちに医療機関を受診して下さい。

徐々に痛みがおさまってくるようであれば、衣類をゆるめ、痛みがなくなるまで安静にします。痛みがなくなっても、「嘔気や不快感が続く」「深呼吸や体動時に胸がズキンとするような違和感がある」など、他の症状があれば、医療機関を受診して下さい。

■ 手足を打った場合

意識があれば、痛みのある箇所を観察し、腫れや変形がないか確認します。真っ赤に腫れて、強い痛みを伴っても、関節の動きが正常であれば、ひとまず冷たいタオルや氷嚢などで患部を冷やし、安静にして様子を見ます。数時間経過しても、腫れや痛みがまったく軽減しない場合は、医療機関を受診して下さい。

見た目に大きな変化はなくても、「腕が上がらない」「指を真っ直ぐ伸ばせない」「膝や足首が曲がらない」といった、運動の制限が見られる場合は、骨や関節や筋肉組織などの問題が疑われますので、患部をしっかり固定し、ただちに受診して下さい。

患部を固定する方法は、こちらのPDFマニュアルを参照して下さい。専用の器具がなくても、たたんだ新聞紙、週刊誌、杖、傘など、身の回りのものを応用すればOK。

・『応急手当パンフレット』事故防止支援サイト 国立保健医療科学院 

【3-5】出血

岩場で転んだり、玩具で指を切ったり、子供の切り傷、擦り傷も、気になります。傷が浅くても、切れた部分が大きければ、血液がさーっと流れ出し、重症感からパニックになる子供も少なくありません。出血が見られたら、創部を観察して、傷の大きさや深さを確かめます。傷口が数センチに及ぶ場合でも、傷が浅ければ、圧迫止血で様子を見ます。

傷口が土や砂などで汚れている場合は、流水できれいに洗い流し、清潔な布やガーゼを傷口に直接当てて、しっかり押さえて下さい。脱脂綿やちり紙など、細かな繊維が出るものはなるべく避けて下さい。

出血が止まったら、傷口を両側から縫い閉じる要領で絆創膏を貼り、創部を保護します。なかなか止血しない場合は、傷口を心臓より高い位置に保ち、心臓に近い止血点(脈がドクドク打っている箇所)を圧迫し、血液の流れを最小限に抑えます。15分経過しても、出血が止まらない場合は、ただちに医療機関を受診します。多量に出血する場合、生命の危険がありますので、ただちに救急車を呼んで下さい。

待っている間も、できる限り止血につとめます。止血の方法は、下記サイトをご参照下さい。写真入りでわかりやすいです。

・『災害に備えて 応急処置の止血法』 埼玉県央広消防本部 

・『応急手当の方法(止血法)』神戸市 消防局 救急課 

【3-6】鼻出血

子供同士でぶつかったり、鼻をほじったり、玩具のパーツやピーナッツのような異物を鼻の穴に突っ込んで、鼻出血するケースも多いです。鼻出血にも二通りあり、「顔面を強打して出血」と「器械的な刺激(指先や異物、鼻かみ)で出血」では対応が異なります。顔面を強打して鼻出血が見られる場合、まず鼻の状態を確認して下さい。  

鼻の上部の腫脹、陥没、変形などが見られる場合は、鼻骨、もしくは顔面の骨が折れている可能性があります。骨折が疑われる場合は、鼻の圧迫を避け、鼻出血はガーゼなどで受けて、ただちに医療機関を受診します。

鼻の穴に異物を挿入した場合は、詰まってない方の小鼻を押さえて、鼻を強くかめば、出てくることもあります。幼児の場合、焦って、鼻から息を吸い込んで、余計で奥に詰まったりする恐れもあるので、無理と感じたら、すぐに耳鼻咽喉科を受診して下さい。  自力で取り出せそうに見えても、綿棒やピンセットを鼻の穴に挿入してはいけません。

■ 応急手当

上記に該当しない場合、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎などで鼻の粘膜が弱り、くしゃみした弾みで出血したとか、鼻をほじって爪で粘膜を傷つけたような時は、鼻翼全体を親指と人差し指で広くつまみ、しっかり圧迫すれば、5〜10分ほどで止血します。

その際、頭を上に向けて、血液を飲み込まないようにして下さい。喉に血液が流れてきたら、ティッシュなどで受けて吐き出します。15分以上、圧迫しても、鼻出血がとまらない場合は、医療機関を受診して下さい。

子供の鼻出血に関しては、下記のサイトが参考になります。

・『異物(目・耳・鼻) こどもの家庭内事故を防ごう』日本小児科学会

・ 『家庭で知っておきたい耳鼻咽喉科の救急』広島県医師会 

【3-7】夜泣き、癇癪など

旅行でいつもと違う場所に寝泊まりすると、夜泣きが激しくなったり、興奮してなかなか眠らなかったり、いつもと異なる反応が見られることがあります。  普段から夜泣きや癇癪が多い場合は、使い慣れた寝具を持参する、お気に入りの玩具を携帯するなどして、身の回りを工夫して下さい。旅行中の生活リズムも、なるべく普段と同じに保つことを心がけ、特に睡眠やお昼寝の時間はしっかり確保して下さい。

なお、「10〜30分おきに激しく泣く」「血の混じった便が出る」「耳や頭や腹部などに強い痛みがある」など、いつもと泣き方が異なる場合は、医療機関を受診して下さい。

【第4章】旅行中に気を付けたいこと

【4-1】子供の健康状態を把握していますか

気が動転したり、普段と異なる状況に置かれると、子供の体重や身長、アレルギーや予防接種の情報など、とっさに思い出せないことがあります。前に嘔吐をしたのはいつだったかしら……と、ちゃんと覚えているつもりが、数ヶ月も経つと、記憶が曖昧になることもあります。  子供が幼いうちは、保護者が受け答えする事が多いので、母子健康手帳や自前のノートなどを活用し、大事な情報がさっと取り出せるようにしておくと安心です。モバイル端末の育児アプリなども便利ですよ。

【4-2】旅行中の健康管理に気を付けて

旅行中は、親も子も開放的になり、飲み過ぎたり食べ過ぎたり、夜更かしなどしてしまうものです。「せっかく、ここまで来たのだから」と、肌寒いのにプールに入ったり、小雨の中でもアトラクションに参加したり、疲れきった子供をベビーカーに乗せてナイトショーを見に出掛けたりすることもあるでしょう。しかし、子供によっては体調を崩したり、旅行後に寝込んだりすることもあります。

子供連れで出掛ける際は、無理のないスケジュールを組み、子供の年齢や健康状態によっては「長時間の移動を避ける」「医療機関や生活施設から遠く離れた場所に出掛けない」といった事も考慮し、場合によっては早めに帰宅する余裕ももって下さい。

衣類に関しては、多少荷物がかさんでも、ジャケットやTシャツ、下着など、余分に携帯されることをおすすめします。バッグも、片手が塞がってしまうショルダー型やトート型より、ハンズフリーで背中に担げるリュック型の方が疲れにくいです。

身体の片側に荷重が偏るより、肩と背中に分散した方が、あなた自身の健康の為でもあるからです。リュックも機能重視で探せば、軽量・防水タイプ、子供も一緒に背負えるタイプ、保冷ポケット付き、モバイル端末や充電器の収納スペースが備わっているものなど、便利なバッグがたくさんあるので、上手に選べば、持ち運びの負担も軽減されます。

食事に関しては、なるべく普段のスケジュールを保ち、おやつの食べ過ぎやジュースの飲み過ぎに注意して下さい。おやつやジュースでお腹がふくれると、レギュラーの食事を取らなくなるし、内容が偏れば、炎天下で水分やミネラルや栄養分が不足しがちな時、体調を崩しやすくなるからです。レギュラーの食事をしっかり取った後なら、パフェでも、フラッペでも、好きなおやつを楽しんだらいいと思います。あとは体温計を忘れずに。携帯用の救急キットも便利ですよ。

【第5章】おわりに 〜なぜ救急の知識が必要なのか

母子手帳でも、育児雑誌でも、子供の救急法が紹介されていますが、まったく興味のない人も少なくありません。119番に電話すれば、病院に行きさえすれば、「何とかなる」と思っている方もあります。しかし、窒息や転落や大出血など、緊急性が高い場合、数分で患者さんの容態は悪化します。救急車が全速力で走っても、数分で病院に搬送するのは至難の業です。

これは私の体験談です。うちの娘が一歳の時、突然、ゲフッ、ゲフッと、おかしな咳をしだしました。明らかに風邪の咳とは違ったので、娘の口の中を覗いてみると、唾液にうっすら血液が混じっています。これは鼻出血や喀血の類いではない、異物が口の中に入って、粘膜を傷つけているのだと直観しました。すぐに懐中電灯で探しましたが、口の中には何も見つかりません。

ゲフッという咳はなおも続き、異物が喉の奥に引っ掛かっているのは明らかです。しかも出血していることから、これは鋭利なものに違いない、運よく胃の中に落ちても、内臓の粘膜を傷つけるかもしれない……一瞬、最悪の事態が脳裏に浮かび、頭の中が真っ白になりました。家人が「救急車を呼ぼうか」と言った時、看護学校でドクターから教わった「子供は異物を飲み込んだら、救急車を待っている間に死ぬんだよ」という一言がフラッシュバックしました。

娘を膝の上にうつ伏せにすると、上半身を”く”の字に折って、ほとんど逆さ吊りみたいな状態で、背中の真ん中を平手で強く叩きました。三度目のタップで、何かが勢いよく口の中から飛び出し、何かと思えば、直径7ミリ、薄さ0.1ミリほどの丸い金属板でした。

一体、何の部品かと部屋中を探し回ったら、テレビ台の横に、片方だけバラバラになったイヤホンが落ちていました。イヤホンの挿入部を口の中に入れて、しゃぶって遊んでいるうちに、イヤホンが分解し、金属板だけが口の粘膜に張り付いて、喉の奥に入ってしまったのだと思います。それから残った部品を詳しく調べたところ、金属板以外に欠損したものは見つからなかったので、そのまま経過観察したのですが、こんな事もあるのだと、改めて子供の事故の恐ろしさを思い知った次第です。

事故でも急病でも、119番すれば、救急車がすぐに駆けつけて助けてくれる……と思うかもしれませんが、自宅が遠ければ、それだけ時間もかかるし、建物の位置や構造によっては、患者さんを運び出すのに手間取るケースもあります。運よく救急車に乗ることができても、救急処置のできる病院は限られていますし、子供となれば、尚更です。

点滴するにも、気管挿管するにも、大人と同じ医療器具は使えません。注射針を刺すにも、子供の血管を確保するには、大人とは異なるスキルを要求されます。設備、医療器具、専門技術、全てを兼ね備えた子供専門の救急外来となれば、大人の病院を探すより、ずっとハードルが高いのです。

いざとなればネットで検索すればいい……と思っているかもしれませんが、子供が白目をむいて倒れたら、そんな余裕もありません。親が茫然と立ち尽くしている間に、症状はどんどん悪化し、取り返しのつかないところまでいってしまいます。日本の救急医療がどれほど優秀でも、10分、20分と、呼吸や心臓が停止したものを、完全に回復するのは非常に難しいのです。

応急手当の全てを習得するのは無理でも、基本を理解し、すぐ手の届く所に救急マニュアルを置いておくだけでも助けになると思います。自治体では一般向けの救急教室なども開催しています。「すぐに忘れそう」と思うかもしれませんが、一度、身体で訓練したことは、案外、頭と身体が覚えているものです。赤ちゃんを初めて沐浴する時、母親学級で助産婦さんに習ったことを、ふと思い出したりしませんでしたか?それと同じです。

子供が病気や怪我で危機的状態になった時、最初に救えるのは、周りの大人に他なりません。あなたが茫然と立ち尽くして、救急車を待っている間、出血を止めたり、息を吹き込んだりすることで、救える命は確かにあるのです。

参考サイト

子供の救急に関しては、自治体の保健部や医師会などが発行する救急マニュアルが便利です。お出かけの際は、モバイル端末に保存したり、いつでも参照できるようにすると安心ですよ。

・『家庭でできる応急手当があります! 〜いざというときのために』 鈴鹿市保健福祉部健康づくり課・鈴鹿市医師会 

※ 症状別に詳細な説明があります。

・『いざという時の子どもの応急処置』 子育てガイド「ちゃいるど保存版205」こども未来部 子ども家庭課 下関市役所

※ 4頁のコンパクトな内容ですが、イラスト入りで分かりやすいです。

・『小児救急に行くその前に(パンフレット)』 八王子市 医療保険部地域医療政策課 

※ 色別に緊急性が表示され、分かりやすいパンフレットです。

・『子どもに安全をプレゼント 事故防止支援サイト』 田中哲郎 著作 元 国立保健医療科学院 生涯保健部長 

※「子供の発達と事故例」「事故防止のポイント」「応急手当パンフレット」など多数。

メディカルiタウン』NTTタウンページ株式会社 

※ 全国の病院検索、薬局検索、症状チェック、病気・処方薬・市販薬に関する医療総合サイト

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