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手島 奈緒
大地を守る会(現・オイシックスドット大地)に17年在籍し、商品情報誌・機関誌編集を11年(うち編集長を7年)、産地周りを6年担当。レシピよりも食材の成り立ちや栽培方法に関心があり「食材原理主義者」と呼ばれることも。将来は自給自足生活を目指して修業中。食に関する著書多数。
人は作りたての温かいものをおいしいと感じます。炊きたてごはんや揚げたての天ぷらなど、あつあつのときはおいしいのですが、冷めるとなぜかおいしくなくなりますよね。なぜそう感じるのでしょう。実は、それぞれの食材によって、おいしく感じる温度や理由があるのです。注意すべき点を見ていきましょう。
焼きたてハンバーグ、ステーキからじゅわーっとあふれる肉汁、揚げたてトンカツのあまーい脂身など、みんな大好きお肉の脂! でも冷めるとなんだか輝きが失せるのはなぜ? 実は肉の脂は溶け出す温度(融点)が決まっていて、お肉によってその温度が違うのです。
牛肉の脂肪は他の肉よりも硬く、これは融点(溶ける温度)が高いことを意味します。脂肪には味はありませんが、舌ざわりやなめらかさに影響します。牛肉の脂肪の融点は40~50℃、豚では33~46℃、鶏では30~32℃です。口に入れたときに、体温での脂肪の溶け具合と関係しています。
とのこと。人間の体温はおおむね36度~37度の間。冷めると固まる牛肉や豚肉の脂肪は融点が高いため、口の中では溶けてくれません。固まった脂肪の食感や舌触りは悪いため、おいしく感じられないのです。同じ動物性の脂肪でも、魚や鶏の脂の融点は低いため、冷めてもおいしく感じられます。
→お肉のおかずは脂肪の少ない部位で。
炊きたてごはんは甘くて柔らかく、粘りもあっておいしいのに、冷めたごはんはポロポロで食べにくいしボソボソしておいしくない。この理由は、加熱によってお米の主成分「デンプン」の構造が変わるためです。
生米のデンプンはβデンプンと呼ばれる消化しにくい構造になっています。お米に水分を加えて加熱する=ごはんになると、お米のデンプンは糊化しαデンプンに変わります。しかしごはんが冷めるとα化されていたデンプンは、再度βデンプンに似た状態に戻ります。これが「デンプンの老化」です。冷えたごはんのデンプンがβ化するのは避けられませんが、お米の品種によっては冷めても粘りが残ってもちもちする、おいしく感じられるものが販売されています。
→冷めてもおいしいお米の品種を選ぶ。
人がおいしいと感じる温度ってどれぐらいなのでしょう。基本的に味覚は人の体温よりも低温でよく感じ、高温で感じにくくなると言われています。甘味は低温になると感じにくく、塩味は低温でよく感じます。お弁当は体温よりも低い温度になりますから、塩味は温かい料理より強く感じ、甘味は感じにくくなります。溶けたアイスクリームが甘すぎて驚いたり、昨日の残りの煮物がしょっぱく感じるのは、温度の違いによって味の感じ方が変わるから。逆に言うと、お弁当は塩味を薄めに、甘味を濃いめにつくればおいしく感じます。実は、味と温度はあまり関係ないのです。
冷めたお弁当がイマイチに感じるのは、冷めているからではなく、食材の食感が悪くなる、素材が硬くなる、水分が出る、水分を再吸収し味がボケる、ニオイが出るなど、実は「味以外」が原因であることが多いのです。シャキッと炒めた野菜炒めから水が出てたとか、魚のニオイ、揚げ物のニオイが気になるとか、パスタがくっついてた、チャーハンがべちゃっとしてた、などなど、よく考えてみると原因はほぼ味以外。対応がむずかしいものもありますが、調理方法で解決できるものもありますから、工夫することでおいしいお弁当をつくることができます。
→素材を選び、調理には冷めてもおいしい一工夫
ということで「冷めてもおいしいお弁当の極意」は、おいしいと感じられる食材を使い、きちんと味付けし、時間が経っても食感や味が変わらないよう調理を行う、ということになります。
昨今では「冷めてもおいしい」新品種がいくつかデビューしています。代表的な品種をご紹介します。
つや姫は山形県で開発された品種です。炊きあがりがまっしろでつやつやと美しいから「つや姫」。ごはんの粒が大きく、冷やごはんでももちもちとした食感が楽しめます。おにぎりにもむいています。
粘りが強くて冷めてももっちりしている北海道で開発された品種です。「ゆめぴりか」は炊きあがりが柔らかいため、うっかりするとべっちゃりしてしまいます。お弁当には水分量を少なめに炊くのがコツです。
ミルキークイーンだけだともちもちしすぎて柔らかいため、いつものお米にブレンドして使うのがおすすめです。1/3量も入れればいいでしょう。ブレンド系のお米としては「あやひめ」もおすすめです。
お弁当のおにぎりはしっかりめに握ります。食中毒対策では、素手で握るよりポリ手袋やおにぎり型を使うのがおすすめ。ポリ手袋を使うときは、梅干しをつくるときに出る梅酢を手水代わりにつけると、塩味がきちんと効いたおにぎりができます。塩加減がいまいちわからないという方におすすめです。また、たらこや鮭フレーク、ふりかけなどを混ぜ込んだおにぎりにすれば、おかずが少なめでも大満足なお弁当になります。
写真/きっちんひめより
1)たらこを焼いてほぐし、おむすびに使う半量のご飯に混ぜる。
2)わかめご飯の素と青海苔を、残りのご飯に混ぜる。
3)1と2を合わせて、三角に握る。
青のりを混ぜることで緑色が濃く薫り高いおにぎりに。またわかめごはんの素が、ほどよい塩気と与えてくれます。
葉付き大根やかぶの葉を使って。
1)大根・かぶの葉をさっとゆで、水気をぎゅーっと絞る。
2)フライパンに1を入れ水分を飛ばす。パラパラになったら小さじ1杯の塩とごま適量を足してさらに炒める。
3)じゅうぶんに水分を飛ばした2を炊きたてごはんに混ぜ込み、三角おにぎりに。
市販の鮭フレークと白ごまをを炊きたてごはんに混ぜ込むだけ。ぱっと手軽に。水気をふいた青じそを混ぜても。
写真/キッチンひめより
ウインナーと卵焼きさえあれば、外では百点満点のおいしさになります。行楽のお弁当は、思い切って好きなものだけを詰めて行ってもOK!
ウインナーはゆでるより、少なめの油でゆっくり炒めると、しぼまずにおいしそうにしあがります。切込みを細かく入れればよそいきの顔になりますよ!
卵焼きをだし巻きにする場合は、めんつゆ+水で手軽に。時間が経つと水分が出てきてしまうので、水溶き片栗粉をほんのちょっぴり加えて焼きます。焼きあがったら、キッチンペーパーに包んで巻きすで巻いて。冷めるとかわいいギザギザの形になります。
カレー味、ケチャップ味など味付きごはんは冷めてもおいしく感じるもの。ケチャップはみんなだいすき! 卵で巻かないオムライスなら手軽につくれます。
写真/キッチンひめより
思い切りよく!ドーンと詰めるのがおいしく見える最大のポイント。
1)小さく切った鶏肉、玉ねぎをバターで炒め、温かいごはんを加え、塩胡椒、ケチャップを多めに加えて炒める。
※オムライスはごはんがバラバラにならない方が食べやすく味も良くなるのでバターを使います。チキンでなくても、ウインナーやハム、ベーコンでもOK。
2)味見して、隠し味にお砂糖を少し。卵との対比で、中のケチャップライスはすこし甘めにするとおいしく感じる。
3)お弁当箱に先にチキンライスを入れ、スプーンで形を整えておく。あればスライスチーズを乗せる。チーズはごはんと卵焼きの接着剤の役目も果たします。食べるときに一体化してバラバラにならず食べやすく、味もアップします。
4)フライパンにバターとオリーブ油を入れて、温まったところで卵を一気に流し、火を弱める。
5)片面が焼けたらお弁当箱の上でフライパンをひっくり返し、チキンライスの上に卵焼きを乗せる。キッチンペーパーを上からかぶせて手で形を整える。破れたりお弁当箱からはみ出してもあわてず修正。キッチンペーパーは冷めてから取ります。
※卵はオムライス一人分につき2個。味付けはごく軽く塩コショウのみで。牛乳などは入れません。
写真/キッチンひめより
ちらし寿司のもとを混ぜ込んで、上に魚介類をたくさんのせると豪華なちらし寿司に。
魚卵を乗せるなら焼いたたらこを。生のいくらは傷むので要注意です。
豆ごはん、たけのこごはん、栗ごはんなど旬の素材を使った炊き込みごはんは、しっかりめの味付けで。洋風炊き込みごはんもおすすめです。
冷めると硬くなり食感が悪くなる牛肉はお弁当にはあまり向きません。牛丼やすき焼き風煮など、汁気のある料理の場合は柔らかいバラ肉を使って。肉巻きは脂肪分が少ないモモの薄切りを使いましょう。
写真/キッチンひめより
1)薄切り牛肉を広げ、塩こしょうしたあと片栗粉を薄く振って具をぎゅっときつめに巻く。巻き終わりから焼き、冷めてから切る。
具A・ローストパプリカ(パプリカの表面に油を塗り、トースターまたは魚焼きグリルで焦げるまで焼き、皮をとっておく)+青じそ+スライスチーズ
具B・ゆでてヘタを切り落としたオクラ+青じそ+梅ペースト+生ハム
※具にはチーズや梅肉などペースト状になるものを入れると、切るときも食べるときも、具がバラバラにならず食べられます。いんげんや人参、オクラなど、野菜を入れるときは、中まで火が通りにくいので、必ずゆでたものを使います。
脂肪分の少ない部位、モモやヒレ、肩ロースなどを使いましょう。しっかりと味がつく生姜焼きはとくにおすすめ。包丁でよーく筋切りしておくと焼き上がりが柔らかく、小さなお子さまでも噛み切りやすくなります。
写真/キッチンひめより
1)タレは焼肉のタレをベースにすりおろし生姜(またはチューブの生姜)を加え、味見してみて甘すぎるようならお醤油を、甘みが足りなければみりんを加えて調節する。
2)筋切りした豚肉に軽く塩コショウで下味をつける。
3)火が通ったら1のタレを入れ、強火で絡める。
※焼肉のタレを使うことで甘辛い味が簡単に決まります。ポイントは、お肉を焼いてからタレを絡めること。
写真/キッチンひめより
分厚いトンカツだと冷めたお肉が固くなりますが、薄切り肉を重ねたミルフィーユカツならふんわりしっとり柔らかに仕上がります。間にスライスチーズや大葉を挟むとよりおいしく。
唐揚げや照り焼きなど鶏肉のおかずはお弁当の定番! パサつきが気になるムネ肉は、塩麹や醤油麹に漬け込むとしっとりやわらかに仕上がります。から揚げ粉をまぶしてフライパンで焼いたり、ササミを半分に切ってチーズをはさんで揚げたり。万能ソースのオーロラソースをたっぷりかけてもおいしく食べられます。
写真/キッチンひめより
ケチャップとマヨネーズ1:1、スイートチリソースを少しずつ混ぜて味を見ながら。
カレー粉、レンジでチンしたブルーチーズ(スティック野菜のディップにしてもGOOD)、油切りしてほぐしたツナ、梅肉、ふりかけなどを混ぜ込みます。
柚子胡椒やワサビを混ぜるのもおすすめ。ゆでた鶏肉を和えたり、チキンサンドのソースとしても使えます。
1)鶏ひき肉に塩を少々加え、よく練り混ぜる。
2)粘りが出たら、{お酒、おから(鶏肉と同量)、溶き卵、刻みねぎとレンコン、醤油・コンソメ各少々}を混ぜる。
3)一口大に丸め、平らに整えて焼く。
4)甘酢あんを作る。{人参・玉ねぎ・生姜の千切り}を{水・酢・塩・砂糖・ケチャップ}で煮て、水溶き片栗粉を加える。おからバーグにかける。
※ばんごはんのおかずにするときは、おろしぽん酢をかけるとなども美味しいですよ。
1)前日の夜、鶏胸肉を一口大に切り、ポリ袋に入れてヨーグルトを大さじ3杯、カレーパウダー小さじ1杯を入れてよくもむ。大人用には赤唐辛子を入れても。
2)アルミホイルの上に並べて塩を振り、そのまま魚焼グリルかオーブントースターで焼く。中まで火が通ればできあがり。
■鶏そぼろ
ごはんにのせて鶏そぼろ弁当に。前の日につくっておけば炒り卵をつくるだけの時短弁当に。
【材料】 鶏ひき肉 80g、調味料★{酒小2・みりん小2・醤油小4・砂糖小2}
①サラダ油で鶏肉をほぐすように炒める。菜箸を数本まとめて使うとやりやすい。
②鶏肉に火が通ったら、調味料★を加え、汁気がなくなるまで混ぜながら加熱。
■オトナのキーマカレー
お子さまにはチリパウダーを少なめに。カレールウを使わない本格カレー。水分が少ないのでパンに挟んでもGOOD!
【材料】豚ひき肉200g、生姜ひとかけ、にんにくひとかけ、玉ねぎ1個、トマト1個、クミンシード小さじ1、カレーパウダー大さじ1、ガラムマサラ小さじ1、チリパウダーお好みで、塩適宜、好みでヨーグルト、りんごジャムなど
1)鍋にたっぷりの油を入れて熱し、クミンシードを入れ香りがふわっと立つまで炒める。焦げないよう注意。
2)みじんぎりにした生姜とにんにくを入れて香りが立つまで炒める。
3)みじん切りにした玉ねぎを入れ、キツネ色になるまで炒める。油が少ないと焦げるので、焦げそうなら油を足す。
4)カレーパウダー、チリパウダー、黒胡椒と入れて香りが立つまで炒める。焦がさないように。
5)みじん切りにしたトマトを入れる。トマトの形が無くなったらひき肉を入れて炒める。
6)ひき肉の油がじんわり出てきたらりんごジャムやヨーグルトを入れ、少し煮詰めてガラムマサラを入れ、10分ほど加熱したらできあがり。
冷めると意外とニオイが気になる魚は漬け込み魚がおすすめです。最強なのが西京漬け。焼くときには西京味噌を取って水洗いしてキッチンペーパーでよーくふいてから焼きましょう。ニオイがしない、使いやすい鮭は焼き魚でもフレークでも。
【材料】 甘塩鮭(切り身3)、みりん大3、マヨネーズ大1、醤油大 1/2、塩少々、生姜の絞り汁大 1/2
1)鮭の切り身をスプーンでかき取る。
2)フライパンに鮭、みりん・マヨネーズを加え、弱めの中火でほぐすように炒める。
3)ほぐれたら、醤油・生姜汁を加え、全体がやっとかぶる程度の水を加え、弱火でよく混ぜながら、汁気がなくなるまで加熱する。
4)味見をして、足りなければ塩少々を加える。
みんな大好き玉子焼きは朝つくるのはちょっとめんどう。ゆで卵なら簡単だけど、ただ半分に切るだけでは工夫がないし。ということでゆで卵にひと工夫。意外と使いやすいのがうずらの卵です。
ラップにめんつゆ少々を広げ、うずらの卵(水煮でもOK)を茶巾の要領で包み、輪ゴムで縛って冷蔵庫で一晩おく。
ほどよく味がしみて、うずらの卵の水煮くささがなくなります。鶏卵でもおいしくできます。
ゆで卵を半分に切り、黄身だけ取り出してマヨネーズとよく混ぜ、スプーンで戻す。パセリをちょこっと置くとかわいらしい卵に。
手軽なサンドイッチはお弁当におすすめ。ただ、夏のサンドイッチは基本的に傷みやすい素材が多いため、野菜を使ったサンドイッチは夏以外で。
サンドイッチ用食パンを使う際は具材の水気を避けるため、両面にマヨネーズかマーガリンをきちんと塗りましょう。また、野菜は水分が多いレタスよりサラダ菜がおすすめ。サラダ菜を使う場合も、キッチンペーパーで水気をしっかりと拭き取りましょう。野菜なしのサンドイッチなら、前日の夜つくって冷蔵庫で保存しておけば朝は切るだけ。具がなじんで切りやすいメリットもあります。
おうちにある材料で作るパンのお弁当も、外で食べればごちそうに!
1)バターロールは切込みを入れてから、ごく軽くトースターで焼く。
2)キャベツの千切りは、切ったあとにお酢を少量まぶし、キッチンペーパーに包んで水気をしぼる。
3)きちんと加熱したソーセージをパンにはさむ。ゆでても焼いてもOK。
4)1つずつラップに包む。または写真のようにおにぎり用使い捨てパックを使うと便利。
ポイントは、できればお肉屋さんの(写真は腰塚のコンビーフ)を使うこと。野菜はハーブ(ルッコラ、マスタードグリーン、イタリアンパセリ、サラダケール、クレソン)やサラダ菜、グリーンカール、レタスなどでバランスよく。パンにはホットドッグ用のマスタードとマヨネーズを薄く塗って。
豪華な焼き肉サンドでリッチなサンドイッチランチ
1)サンドイッチ用食パンにマーガリンを塗る。お肉の面になる方にはマスタード、キャベツの面にはマヨネーズを薄くぬる。
2)焼肉用牛肉(薄切り豚肉でも)をフライパンで焼き、焼肉のタレを絡めて焼く。
3)キャベツは千切りして酢をまぶし、ペーパーで水気を取り、マヨネーズ各少々をまぶす。
4)大きめにカットしたラップにパンを乗せ、具を思い切りたくさん乗せてはさみ、ラップでぎゅっと包み、包みごと切る。
室温に戻したクリームチーズをパンに塗り、いちごジャムを塗るだけ。
プレザーブスタイルじゃないいちごジャムを使う場合は、マスカルポーネに混ぜてピンクの苺クリームにしてぬってもかわいい。お好みでお砂糖を足して。
水分の出やすい野菜、もやしやキャベツは、一度ゆでてから炒めると、野菜炒めから水気が出ないでおいしく食べられます。おすすめの具材はピーマン、にんじん、いんげんなど。冷凍野菜はしんなりしてしまうため、野菜炒めには向きません。
野菜炒めをお弁当にいれるとき、下にかつおぶしを敷くとかつおぶしが水気を吸い取り、食べるときにはうまみをプラスしてくれるのでおすすめです。
青菜をお弁当のおかずにする際は、ゆでた青菜をバットに並べ、醤油をさっとかけてから水分をギュッと絞る「醤油洗い」がおすすめです。醤油洗いとは、醤油の塩分が青菜の水気を吸い取って余分な水気をなくすことができる日本料理の技のひとつ。この青菜をごまや鰹節であえれば、べちゃっとしないおひたしができます。おひたしは詰めるときにはカップに入れて。
水分が出ないじゃがいもとコンビーフはお弁当にぴったりの組み合わせ。ゆでたじゃがいもとコンビーフを炒めるだけで、子ども大好きな一品に。
カットして魚焼グリルに入れるだけ。他の作業をしている間にできあがります。味付けはおいしーいオリーブオイルと塩。または、鶏肉のところで紹介したマヨネーズソースで。かぼちゃや人参など色のきれいな野菜を入れると、彩りにもなります。
写真/キッチンひめより
コロッケは冷凍やお惣菜を買ってきたものでもいいけれど、カレーのリメイクで簡単にできあがります。
1)ゆでたジャガイモに残りカレーをすこし混ぜる。隠し味にほんのすこしケチャップ。衣をつけて置いておきます。ここまで前日に作っておくと当日は揚げるだけなので楽ちんです。
中に火が通っているので、火の通り加減を気にしなくてよく、しっかり味がついているのでソースなしでも冷めてもおいしく食べられます。中にチーズを入れても。
お弁当に向かない冷めると硬くなるパスタ。水分を吸い取って食感も悪くなり、作りたてはおいしいのになぜかイマイチな仕上がりになってしまいます。ただ、ナポリタンにすると意外とおいしく食べられます。
麺類のお弁当は焼きそばがおすすめ。具材はキャベツや人参、ソーセージなどで、水分が出たとしてもそばが吸収してくれて、少しぐらい伸びても平気です。
お弁当ナポリタンをおいしくするには、ちょっとしたコツがあります。まず、野菜を多めに入れること(生トマトは必須!)、そしてバターを使わないこと。これを守れば、食べようとしたら、あら! 麺がくっついてかたまりになってた(泣)なんてことにはなりません。
冷めたナポリタンは味が薄く感じるので、いつもよりケチャップ多めで作ります。ケチャップ色がしっかり出るまで思い切って入れちゃいましょう。
ケチャップのほかにバルサミコ酢とチリパウダーを加えて、少しピリ辛、ほんのり酸味のオトナなスパイシーナポリタンもおいしいもの。すっきりした味わいに仕上がります。
1)キャベツやもやしなど、水分のある野菜を多めに。麺と生野菜が同じくらいの量でもOK。
2)麺を炒めるときは、すこし多めの油で。
3)仕上げにごま油少々をふり香り付けを。
酸味が苦手でなければ、麺を炒める2の段階で酢を少々加えます。酢を加えると麺がベッタリくっつきにくくなることに加え、酸味で油っぽさを感じずさっぱりと食べられます。
冷めた焼きそばは意外と油っぽく感じるもの。炒めるときに酢を加えたり、上に紅しょうがを散らすなどして、ちょっとした酸味をプラスするのがコツです。
■レシピ協力 谷りり
ごはんをおいしい状態で保つには、水分を溜め込まない素材が一番。ということでごはんがおいしいままで食べられるお弁当箱は、昔ながらの曲げわっぱです。ただ、曲げわっぱはお出かけの際には荷物になるし、日々の手入れが少し大変。おいしさと手間をてんびんに掛ける必要がありそうです。
そこでおすすめなのが使い捨て容器。おにぎり弁当は竹のカゴを使うと、プラスチック容器に比べて水分がたまらずおいしく食べられます。竹カゴを買ってもいいのですが、お菓子などが入っていた竹の容器やざるをとっておいて、お出かけのときにクッキングシートやおにぎりシートを敷いておにぎりを入れていけば、帰りは惜しげなく捨てられて荷物も減って一石二鳥。また、しっかりしたお菓子の箱にクッキングシートなどを敷いてサンドイッチをつめて持っていっても、帰りは手ぶらで帰れます。味気ないプラスチックの使い捨て容器よりも、デザインがステキなのでお出かけ気分も盛り上がりそう。
外出時は手洗いもままならないことが多いもの。おしぼりを持っていっても、できるだけ手を使わず食べたいときってありますよね。子どもが小さいときにはとくに食べこぼしも多いものです。そういうときは、おかずやおにぎりを小さくつくって、ピンチョスで食べられるようにしてもGOODです。かわいいピンチョスなら気分もUP。サンドイッチならラップで巻いたキャンディサンドに。くるくる巻いて、両端をリボンで結んで。